J2に上がりたがっているAC長野パルセイロと、そのホームスタジアムである南長野運動公園を、80億円かけて1万5千席規模のJ1仕様に改修するという補正予算案について。
この件については、既に多くの議員が質問し、新聞等でも報道されている。小泉が、これまでの傾向と異なる点をついたのが、契約業者の資質に関する不安。主張したいことが複雑で、短い時間では、何が問題なのか十分に伝えられなかったかもしれない。この場で説明したい。
スタジアム整備については、のべ3件の設計・調査が実施されることとなっている。それぞれの概要については、次のとおり。
ここで注目いただきたいのは、10,000席の方針が、いつの間にか15,000席に転換している点。この経緯は、記者発表資料でも、説明が回避されている。しかも、「ラグビー・アメフトとの併用可能な総合球技場」であるという。
http://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/40263.pdf
限られた用地で、サッカーとラグビーの兼用を可能とする画期的な新工法でも、開発されたのだろうか。
そうではない。「改修検討業務」の報告が、間違っていたのだ。15,000席で設計すると、ラグビー等の試合スペースが確保できないという報告自体が、誤っていた。こんなことは、競技団体に問い合わせれば、すぐに分かることだし、公金をもって受託した責任ある業者なら、当然そのような確認を行った上で、報告書を提出するべきだ。
そのほかにも、この業者の報告書には問題が複数個所あることが、小泉の独自調査で判明している。J2仕様のスタジアムを整備できると担保する「サッカースタジアム『基準』チェックリスト」のチェックが漏れているのだ。
長野市は、報告書が適正に作成されているか検査する義務があるのに、これを怠り、手直しさせることもなく、まるまる代金を支払っている。契約した体育課は、適正に事務を執行していると言えるのか。
全体を通して言えるのだが、調査・設計に公金を使うのは、市民への説明責任を果たす根拠を整備するためだという緊張感が、全く感じられない。
さて、まあ百歩譲って、「改修検討業務」報告書が、不備の多いものであったのはしようがないとしよう。そのような業者に当たってしまったことは、不運とあきらめることにしよう。もっと肝心なのは、15,000席で80億円という、今回の補正額の根拠となる「再整備基本検討業務」が、きちんとした業者によって、正確に積み上げられたものであるかどうかだ。
しかし、この業者は、ラグビー兼用なら、10,000席でしか整備できないとの結論を出した「あの」業者と同じなのだ。10,000席でしか作れないと報告した業者に、15,000席の設計を任せたことになる。これは、はたして適当なことなのだろうか。むしろ入札参加条件の設定で、除外しなければならない業者ではなかったのか。
一つひとつの契約は、手続き上は適正に行われているかもしれない。しかし、流れとして見たときに、市民は疑問に思うのではないだろうか。整備できる客席数を、過怠により5000席も間違えるような業者は、このような重要な業務からは外すべきではなかったか。
ここでも、市の説明責任に対する考えの甘さを、小泉は感じる。
最後に、今年5月にようやく、市がラグビー兼用でいけると確認したときの報告書。この仕事は、本来、半年前に、「あの」業者がするべきだった。発注者と受注者の関係が逆転している。なぜ、業者に確認させ、報告書の手直しを命じないのか。なぜだろう。
この件については、既に多くの議員が質問し、新聞等でも報道されている。小泉が、これまでの傾向と異なる点をついたのが、契約業者の資質に関する不安。主張したいことが複雑で、短い時間では、何が問題なのか十分に伝えられなかったかもしれない。この場で説明したい。
スタジアム整備については、のべ3件の設計・調査が実施されることとなっている。それぞれの概要については、次のとおり。
・平成23年9月契約「改修検討業務」
南長野運動公園総合球技場について、サッカー専用とすることで、15,000席収容可と報告。つまり、15,000席とするなら、スペースの関係でラグビー等との兼用はできなくなるという趣旨。ラグビー等と兼用したい市は、J2仕様10,000席規模で改修を検討することに方針を定めた。見積もり額は60億円。
南長野運動公園総合球技場について、サッカー専用とすることで、15,000席収容可と報告。つまり、15,000席とするなら、スペースの関係でラグビー等との兼用はできなくなるという趣旨。ラグビー等と兼用したい市は、J2仕様10,000席規模で改修を検討することに方針を定めた。見積もり額は60億円。
・平成24年5月契約「再整備基本検討業務」
J1仕様15,000席スタジアムのコストなどを検討するもの。契約期間は9月28日まで。今回議会に提出された15,000席で、80億円の補正の根拠。
J1仕様15,000席スタジアムのコストなどを検討するもの。契約期間は9月28日まで。今回議会に提出された15,000席で、80億円の補正の根拠。
・平成25年~26年「実施設計」
実際に施工実施するスタジアムの設計
実際に施工実施するスタジアムの設計
ここで注目いただきたいのは、10,000席の方針が、いつの間にか15,000席に転換している点。この経緯は、記者発表資料でも、説明が回避されている。しかも、「ラグビー・アメフトとの併用可能な総合球技場」であるという。
http://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/40263.pdf
限られた用地で、サッカーとラグビーの兼用を可能とする画期的な新工法でも、開発されたのだろうか。
そうではない。「改修検討業務」の報告が、間違っていたのだ。15,000席で設計すると、ラグビー等の試合スペースが確保できないという報告自体が、誤っていた。こんなことは、競技団体に問い合わせれば、すぐに分かることだし、公金をもって受託した責任ある業者なら、当然そのような確認を行った上で、報告書を提出するべきだ。
そのほかにも、この業者の報告書には問題が複数個所あることが、小泉の独自調査で判明している。J2仕様のスタジアムを整備できると担保する「サッカースタジアム『基準』チェックリスト」のチェックが漏れているのだ。
長野市は、報告書が適正に作成されているか検査する義務があるのに、これを怠り、手直しさせることもなく、まるまる代金を支払っている。契約した体育課は、適正に事務を執行していると言えるのか。
全体を通して言えるのだが、調査・設計に公金を使うのは、市民への説明責任を果たす根拠を整備するためだという緊張感が、全く感じられない。
小泉の議場の発言
4月の副市長プロジェクト会議では「1万人収容でなければならないという理由がなくなった以上、15,000人収容を基本に検討を進める」との発言がある。15,000の合理的理由なんかないんですよ。最初っから。
4月の副市長プロジェクト会議では「1万人収容でなければならないという理由がなくなった以上、15,000人収容を基本に検討を進める」との発言がある。15,000の合理的理由なんかないんですよ。最初っから。
15,000席が収まるんなら作っちゃえ、だめなら1万でもいいやというだけの話。だから緊張感がなくて、こんなラフな報告書を、平気で受け取ってる。
さて、まあ百歩譲って、「改修検討業務」報告書が、不備の多いものであったのはしようがないとしよう。そのような業者に当たってしまったことは、不運とあきらめることにしよう。もっと肝心なのは、15,000席で80億円という、今回の補正額の根拠となる「再整備基本検討業務」が、きちんとした業者によって、正確に積み上げられたものであるかどうかだ。
しかし、この業者は、ラグビー兼用なら、10,000席でしか整備できないとの結論を出した「あの」業者と同じなのだ。10,000席でしか作れないと報告した業者に、15,000席の設計を任せたことになる。これは、はたして適当なことなのだろうか。むしろ入札参加条件の設定で、除外しなければならない業者ではなかったのか。
小泉の議場の発言
議案が通ると仮定して、この次は実施設計の契約となるわけですが、プロポーザル参加条件の設定と業者選定は、市民から見て適正・適切に行われると期待してよろしいか。
議案が通ると仮定して、この次は実施設計の契約となるわけですが、プロポーザル参加条件の設定と業者選定は、市民から見て適正・適切に行われると期待してよろしいか。
一つひとつの契約は、手続き上は適正に行われているかもしれない。しかし、流れとして見たときに、市民は疑問に思うのではないだろうか。整備できる客席数を、過怠により5000席も間違えるような業者は、このような重要な業務からは外すべきではなかったか。
ここでも、市の説明責任に対する考えの甘さを、小泉は感じる。
最後に、今年5月にようやく、市がラグビー兼用でいけると確認したときの報告書。この仕事は、本来、半年前に、「あの」業者がするべきだった。発注者と受注者の関係が逆転している。なぜ、業者に確認させ、報告書の手直しを命じないのか。なぜだろう。