12月17日、12月定例会最終日。議案等の採決、請願・意見書の採択が集中的に行われる。
    2名の議員が反対討論した条例案があった。火葬場の料金を値上げする条例案(長野市斎場の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例案)だ。反対討論のうち1名は、小泉。
    制度を整えようとする政策条例案には、周到な準備が必要なはずで、反対討論が2つも飛び出すのは、異例。議案を継続審議とする動議が出されたが、これも異例...新聞は全然書かなかったけどね。
    この条例案で、長野市の火葬場の料金が、8千円から15千円に値上げされた。火葬場の利用料のほかにも、こまごまとしたいくつもの値上げが実施される。たとえば、長野市の葬祭事業では、お葬式の祭壇は、最も安価なもので1400円(レンタル、資料9ページ)。お棺も同じく1300円(11ページ)。これらが、それぞれ8800円(買い取り)、12千円に値上げされる。それぞれおよそ6倍、10倍の値上げ幅だ。


    値上げ自体は、やむを得ない面がある。松代斎場と大峰斎場の、建て替えが相次ぐ。極端に安価な葬祭具の販売は、赤字の値付けとなっており、時流にはそぐわない面もあるだろう。しかし、このようなプライスで、サービスを維持してきた理由に、思いを致す必要がある。市は小泉の議案質疑への答弁で、その理由は「社会的配慮」であるとした。葬祭事業は、一種のセーフティネットの役割を果たしてきたのだ。これを急に値上げてしてよいのか。経済的に困っている市民が、簡素なお葬式を出したいとき、長野市の葬祭事業は利用のしがいのある制度だったはずだ。

    長野市は、国民健康保険から葬祭料として5万円が支給されるし、市にも減免規定があるから大丈夫だという。

    長野市斎場の設置及び管理に関する条例(現行)

    では、保険料に延滞がある方は、どうなるのか。また、減免の運用について小泉が議案質疑すると、経済的困窮に対する減免の実績には言及がなかった。これらの制度設計について、議会に詳細な資料を提示すべきではないかと小泉は議案質疑したところ、「精査中」との生活部長答弁だった。要するに決まっていないということで、そんな段階で議案を議決しろと言われても困るのだが。
    市が議会への説明のために用意した資料には、仏式祭壇の貸し出しについては書いてあるが、神式祭壇についての説明がない(9ページ)。これらを合わせて廃止し、その代わりに「後飾り段」と称する仏式・神式の両方に対応する祭壇を販売するとの説明は、小泉が独自に聞き取り調査した結果、出てきたハナシ。仏式と神式を一つにまとめられるとは、無理のある説明に聞こえる。質疑への答弁では、宗教上の選択肢を減らすことについて、特段の検討はなされなかったようだ。

    後飾り段 

    これでは市民に対し、議会として説明責任を適確に果たすことができない。小泉は、この議案に反対した。
    もうひとつの反対討論では、議会に対する市の説明に誤りがあったと布目ゆきお議員が主張した。
    彼によると、中核市42市の斎場利用料平均値は13,094円で、値上げ後の15千円はそれに準じているとの説明には、誤りがある(6ページ)。無料、つまり利用料0円の中核市は除いて平均を算出しているというのだ。正しい平均は8384円(待合室料込み)。16年以降で比較しても、0円実施を含めた平均は、12,255円となるという。これではやはり、議会から市民への説明責任が果たせない。

    「長野市をガラッと変える」と、市長の加藤久雄氏は訴えている。しかし、残念ながら旧態依然の状況が続いている面があることも、この日は明らかになった。採決の前に、生活部長が新友会の議員控室を訪ねている。不備ある議案の通過について、「打ち合わせ」があったのだろう。問題がある議案でも、また料金の値上げという慎重な審議を要する議案でも、数を頼んで議案が通過してしまうのは変わっていないのだ。「市民はお客様」とは程遠い議会が続く。今や市長寄り、行政寄りの議員は、実に議会の4分の3以上だから、以前よりも後退しているとさえ言える。
    「長野市をガラッと変える」なら、議会も変わらなければならないはずだ。市長が提示する変化が、市民の利益に合うものなのか、もっとよい方法はないのか、問題があればどのように修正すべきなのか。議会はその観点から、今まで以上に機能しなければならない。
    だが、今の議会にその機運は乏しい。なかでも与党慣れしていない改革ながのは、浮ついていたように見える。火葬場値上げ条例案の継続審議に賛成しておきながら、採決では賛成に回った。どういう論理なのだろうか。改革の名が泣く。
    市長派が圧倒的多数を占める議会にあっても、小泉は今後も市民の目線から発言していく。

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    先週から、朝の辻立ちを再開した。

    朝の辻立ち 

    写真は、昨日の長野市役所駅前交差点でのもの。このノボリを見たら、手を振るかクルマの警笛を鳴らしていただけると嬉しい。小泉の元気が湧く。
    週3、4回のペースで続けていく予定。このブログの上部に、日時と場所の予定を書き込んだ。
    市内の方々で辻立ちを続けてきて思うのだが、市議会議員はいちばん身近な議員なのに、辻立ちを見る機会が少ない。国会議員の方がよほど熱心に街宣している。昨日も、長野駅前には、若林けんた氏が立っていた。自戒をこめて、辻立ちで市民に訴えることを、続けていきたい。

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    長野市長・加藤久雄氏は、たびたび人間関係の重要性に言及される。例えば就任10日目の記者会見では、こう述べられた。


    「...全ては人間関係で決まるということがあるので、市議会、市の職員、県内市町村の長との人間関係を今後も図っていきたいと考えている...」
    http://www.city.nagano.nagano.jp/site/kisyakaiken/80900.html


    また、10月15日のテレビ信州公開収録では、県都長野市の優先課題を尋ねられたとき、「人間関係」と即答していた。「市民はお客様」という言葉も、広い意味で市民と市役所職員の人間関係の構築であると捉えることができるだろう。確かに組織の生産性を向上させるためには、人間関係は重要だ。
    人間関係とは、批判ができない仲良しではない筈だ。加藤氏は長野市役所のリーダーであり、時には部下の仕事ぶりを正さねばならない時があるだろう。部下に納得ずくで方針を転換させる人間関係ができていてほしい。
    これから加藤氏が築こうとする市役所内の人間関係が、加藤氏の仕事を進めやすくする筈が、逆に市役所官僚組織に好都合なものとなってしまう可能性はないか。きちんと官僚組織に、気兼ねなく物を言える関係を、加藤氏が築けるのか。ここに、小泉は注目している。
    新市民会館のネーミングライツ導入について、教育委員会の事務方が設定した結論に、加藤氏は乗せられているように見える。導入に否定的な理由を質問しても、「常識」の一言で片づけ、自分の考えを示そうとされなかったのが、小泉には残念だった。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-1230.html

    6日の一般質問では、合併協定の不履行についても触れた。このブログで何度も触れた、「市の木・市の花」の問題。もう一度、経緯をまとめておこう。
    市の木・シナノキ 市の花・リンゴの花

    平成17年、大岡村、豊野町、戸隠村及び鬼無里村が長野市と合併する際には、「市の木、市の花等については、市民の一体感を醸成するため、合併後、アンケート等の実施により新たに制定する」と合併協定に決められていた。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-376.html

    ところが、その翌年に市役所内に設置された「長野市のシンボル等見直し検討委員会」が、「市の木、市の花については、写真・図案等に使用されており、市民にも浸透していること、合併前の町村の木・花は、地域を代表する木・花であり、市域全域を代表するシンボルとは考えにくいことから、現行の市の木・市の花をシンボルとして存続することとする」と結論付けてしまったのだ。
    現行の市の木・市の花を存続する
    (検討委員会資料の一部)

    委員会の設置は前市長の指示によるもので、委員会の設置と結論について、市議会にも市民にも公表してこなかった。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-380.html

    だから小泉はこれを「秘密合意」と呼んでいる。小泉の議会初質問では、この件を真っ先に取り上げた。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-406.html
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-430.html

    質問は信濃毎日新聞等で報道された。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-408.html
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-419.html

    さて、小泉から加藤市長にこの件について問うと、返ってきたのは次のような答弁だった。


    市長:...(市の木・市の花は)これまで見直しについて、具体的な要望・意見をいただいたことはなく、市民としての一体感は醸成されてきていると考えるけれども、合併協定は市町村同士の約束であり、誠実に履行する必要があるので、来年で合併から10年になることから、地域審議会(※)の意見をうかがいながら市の木・市の花の取り扱いについて市として判断してまいりたい。


    今までと違い、「来年」と期限を示したのは進歩といえる。しかし、「具体的な要望・意見はをいただいたことはな」いとの言い方は、前市長と同様、秘密合意に触れずに、協定不履行を正当化するもの。「市民としての一体感は醸成されてきている」というのも、根拠はない。従来通りの、事務方のシナリオに沿った、結論ありきの検討がまた繰り返されるのではないか。加藤市長は、官僚組織という「人間関係」に、すでに取り込まれてしまったのではないか。
    懸念する小泉は食い下がった。


    小泉: 合併協定は「アンケート等を実施する」と書いてある。これを履行するべきでないか。

    市長: アンケートを取ると数の論理という形になりかねないわけで、審議会をするほうが合併された町村との合意ができるのではないかと思っている。


    この日の議会日程終了後に、加藤市長と立ち話をする。アンケートでは、人口が多い旧市の意見が反映されてしまうから、地域審議会と協議する方が合併地域の意向を酌みやすいとの趣旨と確認した。

    一方、市長答弁を整理してメモの形にして提供してくれないかと依頼したところ、担当の企画課の態度はこうだ。


    企画課長: 議場で述べたことが全てであり、それは会議録を見ればいい。


    いや、だってお互いに行き違いがあってはいけないから、お願いしているんじゃないか。メモにおこすことに何の問題があるのか。答弁は、市長と事前に打ち合わせができているんでしょ。


    企画課長:それはお答えできません。


    ははーん。どうも役人たちと市長と、食い違いがあったみたいだね。そういえば、アンケート履行について、市長の前に担当部長が答弁していた。


    企画政策部長:アンケートというのも一つの手法だが、再度庁内での市の木・市の花の取り扱いについて確認、手続きを踏んだうえで、地域審議会のご意見をお聞きをするということであって、来年度中には判断をしていくということ。


    地域審議会の前に、役人が「手続を踏む」? これはやっぱり、お役人主導で物事を進めようとしているということなのか?
    加藤市長と官僚組織との人間関係が、市民にとって建設的なものとなるのか。それとも官僚組織を補強するものとなるのか。「市の木・市の花」が、その試金石になる。

    ※地域審議会:合併対象地域が、長野市と合併した際に設置された審議会。合併した旧町村部における重要課題の解決や地区に根ざしたまちづくりなどを審議することを目的としている。

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