地方議会とは、首長(長野市では市長)とともに住民を代表して、地方自治を運営していく機関であると、一般には認識されていると小泉は考えていた。ところが、その役割を自ら否定するかの如き言動をとる議員がいて、しかも彼が常任委員会の副委員長なのだから、ちょっと困る。建設企業委員会の、若林祥氏。9月16日の委員会の席でのことだ。

    この日、小泉は建設企業委員会委員として、長野市役所が発注した工事等について質問していた。入札後に公表される積算内訳書が、内訳書の体をなしていないのではないかとの趣旨。次に示すのは、配布した資料。


    1ページ目は長野市のもの。2ページ目以降は、長野県のもの。長野市は1億円以上の積算がペラ1枚で、「一式いくら」の積み上げになっている。一方長野県は、1500万円程度の工事でも4ページかけていて、積算もより具体的に示されている。そこで、県並みの情報公開をと、小泉は発言した。
    最近、震災復興と東京オリンピック等の公共事業のため、資材費・人件費がともに高騰し、地方自治体が発注した工事について増額の契約変更をするケースが相次いでいる。そういう場合に、変更前の積算が適当であったかどうかを知る手がかりが、「一式いくら」では役に立たない。また、これでは落札できなかった事業者が、自分の積算のどこが発注者の積算と違っていたのか判然とせず、積算技術が進歩しないとの声もある。
    委員会での建設部長等との討議を遮ったのが、若林氏だ。そのときの議論の概要は、次のとおり。



    【長野市】 ・・・現在、長野県と同様の工事内訳書の公表ができないかと、長野市の建設技術委員会の積算部会で検討中。設計内訳書の作成の手法・・・を技術的に検討しているので、いま暫くお待ちいただきたい。

    【小泉一真】 ・・・どういったものを想定されているのか。長野県も単価は非公開だが、(資料のように)示している。長野市はこうしたやり方に準じた方法ではないやり方を考えているということなのか。

    【長野市】 材料の単価が算出できては好ましくないので、それが出ないような手法を考えている。

    【小泉一真】 検討した結果が、一式いくらでは今までと同じだ。そこを申し上げている。その点はどのように検討されているのか。

    【若林祥】 大変申し訳ないが、小泉委員が、要するに単価というのはどういう形で出来上がっているっていうのが、全く理解していないもので、今、正直言ってお話ししても難しいと思いますから、...県も全部オープンにしているわけじゃないんですよ。この場所では説明しづらいと思うので、別の機会に直接説明されれば、ご理解されると思います。別室でお話されればいいのではないか。

    【小泉一真】 小泉の理解が足りないというのは大変申し訳ない話であるが、また別の席でというのはどういう席なのか分からないので、この場でやっつけたい。

    【若林祥】 ちょっと無理。

    【小泉一真】 いや無理とかそういう話ではない。長野県並みにできるかできないかということですよ、要するに。それを端的に仰っていただければよい。

    【長野市】 長野県と同レベルで出す、出したいと思って技術的な検討をしている。...考え方としては、なるべく県と同じレベルで公表していきたいと思っている。

    【小泉一真】 そういう風に言っていただけば分かる話だ。そうですね若林議員。

    【若林祥】 (無言)



    別室で話して何になるのか。そりゃまあ、最大会派で市長「与党」の新友会にいる若林氏なら、市長と料亭で昵懇な話もできるのかもしれない。そうして自分の手柄になりそうな施策の実施を約束してもらえるのかもしれない。委員会で一つ一つ時間をかけて確認していく作業など、かったるくてやってらんないのかもしれない。しかし、ウラでそんなことをやっているから、議会は何をしているか分からないと、多くの市民は思っている。議員にとって、議会以上に実のある討議の場はないはずだ。若林氏の言は、副委員長としては、いかにも軽々しくはないだろうか。

    「考え方としては、なるべく県と同じレベルで公表していきたいと思っている」

    と、若林氏の発言のすぐ後に、小泉は意味のある答弁を引き出している。だからなおさら、若林祥副委員長が、どのような意図をもって小泉の発言をさえぎったのか、小泉には不可解だ。新友会を含めた他の委員も肯定的だったから、議会最終日に提出される委員長報告は、積算内訳書の公表のあり方について改善を求める方向となるだろうと、小泉は期待している。委員長報告に盛られるとは即ち、議会の意思表示ということだ。

    料亭政治で新友会があげるべき成果を、真っ昼間に小泉が委員会でかっさらうのが、面白くなかったのだろうか。そもそも、発言するなと言われて小泉が従うわけがないのは、若林氏にも分かりそうなものだが。議会で発言することこそが、議員の仕事だ。



    建設現場
    最後に、今日の庁舎・会館建設現場


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    9月定例会の本会議一般質問に立った。腹立たしい。市長が、我々の祖先のご苦労を、認めようとしないからだ。
    松代大本営跡看板の説明の中の、工事に「強制的な」動員があったとする部分をテープで隠してしまった問題について、小泉は質問した。この件については、朝鮮人のみでなく「住民」の動員も強制的に行われた記述になっていることを、すでにブログで書いた。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-1429.html

    我々の父祖の代が強制的に徴用されたとの記述は、朝鮮の人々がそうされたとする記述以上に、小泉の関心を引く(朝鮮人の動員に関心がないと言っているわけではないので、念のため)。同胞であり同族である人々が舐めた辛酸に、政治が無関心であってよいはずがない。しかるに、昨日と今日の質問は、朝鮮人労働の強制性を史実として認めよというものばかりで、我々のじいちゃん・ばあちゃんの苦労をきちんと書いておけという議論が皆無だった。日本人のではなく、朝鮮人の徴用の認定ばかりに、貴重な議会の発言権をふり向けるとは、不思議なことではあるまいか。

    加藤市長は、長野市(当時は松代町)住民が背負わされた苦労を、認めなかった。以下に今日の質問・答弁の一部概要を書き起こしておく。



    【小泉一真】地下壕建設に関し、『延べ300万人の住民及び朝鮮人の人々が労働者として強制的に動員され』と説明板に書かれていたような「強制」はあったのか。あらためて市長にうかがいます。
    (略)
    これ、主語は「延べ300万人の住民及び朝鮮人の人々」なんですよ。住民というのは私たちのじいちゃんであり、ばあちゃんなんですよ。僕のじいちゃんはシベリア還りですよ。僕のばあちゃんとかあちゃんていうのは、満州還りですよ。当時そういった不自由を余儀なくされた方っていうのは、日本人にたくさんいたわけなんです。松代もそうだったと思いますよ。そういった、我々のじいちゃんばあちゃんたちが強いられた御労苦に対して、「そういったものはあった」と認めてくださらないのが今の長野市の心なのか。

    【市長】今回の問題につきましては、案内板の表示における文句の、そこの強制という文字に貼ったことが問題の発端でございます。全てが強制であったと取れますので、全てが強制であったか色々な意見があるということにしたわけでございまして、私どもはこの問題について、あったかなかったか、その問題には踏み込まないというのが基本的な考え方でございます。

    【小泉一真】我々のじいちゃん、ばあちゃんたちが今どんな気持ちで市長の言葉を聴いたかっていうのが、ちょっと心配ですね。



    長野市が編纂した
    「長野市誌」には、こうある。



    このほかに東部軍作業中隊などの日本兵と周辺の市町村から徴集された
    国民勤労報国隊、大学高専生と地元中等学校生・国民学校生などが勤労奉仕に駆りだされた。




    国民学校生までをも含む長野市民の労働力の提供があって、松代大本営建設工事は進められた。それに対し、「本当にご苦労なさったことでしょう」と、言いたくなければそれでもいい。しかし、その事実があったことも認めないというのは、市長として不誠実ではないかと感じる。

    小泉からみれば、朝鮮人にばかり気を遣って日本人に気を遣わない答弁をする市長も、日本人よりも朝鮮人の苦労を認めさせようとする議員も、どこかおかしい。我々がいちばんに関心を向けるべき対象は、我々の父祖たる日本人ではないのか。我々の祖先の苦労があって、今の我々の長野市がある。これは右とか左に関係なく、市民と政治が共有すべき理念ではないか。

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