先週金曜日から、6月定例会が始まっている。市長選挙の出処進退表明があるかと注目されるが、冒頭の市長による議案説明では、言及なし。一般質問冒頭の、新友会議員への答弁で明らかにされることになっているらしい。まあ、新聞等では事実上の出馬意向が報道されているし、特段新しい何かが打ち出されるわけでもないので、小泉は冷静に見ている。

    長野市が、ついに1年半の沈黙を破って、ふるさと納税への返礼品提供に踏み切ったのが、今月1日。返礼品復活の答弁を最初に引き出した小泉としては、素晴らしいスタートダッシュとなることを期待していたのだが...。まあ、実際のサイトをみていただきたい。
    JAのふるさと納税
    タイトルから分かるように、JAすなわち全国農業協同組合連合会(全農)が運営しているサイト。長野市と委託契約により、寄付の受付、返礼品・領収書の発送を含め、サイトの運用を行っている。このサイトを通じて寄付が申し込まれると、寄付金額の11%が全農のポッケに入る。
    ところがこのサイト、利用者視点から小泉がチェックすると、イマイチ。まず、コンテンツが未整備。
    JA スクリーンショット
    矢印部分をクリックしても、「只今準備中です...」との文字が表示されるのみ。運用が始まったばかりだから「人気ランキング」はまだ表示できないとしても、そして「よくあるご質問」は実際の問い合わせ状況の蓄積を待って整備するのだとしても(どこのショッピングサイトでも最初から整備されているものだが)、「ご利用ガイド」が表示されないというのは、利用者からすれば疑問を持つところ。このサイトが整備すべき情報が、整備されていない。このページを見て、このサイト自体の利用を見合わせる利用者は、必ずいる。偽サイトや詐欺サイトかとさえ、思われかねない。そしてこんなサイトに運用を任せている長野市のブランド価値も傷つくだろう。小泉が市の担当者なら、契約打ち切りを上司に進言すると思う。なぜ、こんなやる気のないサイトに公金から11%ものマージンを支払わなければならないのだ?
    だが、もっとタマゲることがあった。実際に契約を解消できないものかと、市と全農の契約書式を取り寄せて検討したところ、とんでもない事実が分かった。何と、返礼品を選定する方針の決定権を、長野市は全農にくれてしまっているのだ。



    ふるさと“ながの”応援寄附業務仕様書
     3 業務の仕様
      (4) 特産品等のPRに関する事項
       ア PR品等の企画・開発、拡充について
        (イ) 受託事業者は、本市と協議の上、PR品等の選定方針を決定すること。

    ふるさと“ながの”応援寄附業務の委託事業者選定に向けた公募型プロポーザルについて



    「受託事業者(つまり全農)は」「選定方針を決定する」となっている。この結果、長野市の返礼品の大半には、「JA ○○産~」等のタイトルの、農協取り扱い商品となっている。そりゃそうだ。選定方針の決定権まで含めて委託されたのだから、全農としては系列農協が取り扱う商品をぶっこむのは当然。農協の販路が拡大できて、11%のマージンまでもらえるのだから、一粒で二度おいしい商売だ。さらにタイトルに地域ごとの農協の名称も入れられる宣伝効果まで含めれば、3倍オイシイ。
    小泉もさすがに、「実際はそこまでひどくはないだろう、長野市なりの選定方針があって、農協の商品を返礼品としたという建前だろう」と思った。しかし、担当の職員を問い詰めると、長野市として機関決定した返礼品選定方針が「ある」との答えが返ってこないのだ。
    どひゃー。
    これはもう、長野市のふるさと納税返礼品サイトと言いながら、その実はふるさと納税の仕組みを利用した農協のショッピングモールであり、市の公金がその維持のために投入されていると見られても仕方がない。
    返礼品選定方針がないということは、恣意的な選定が行われ、返礼品としての取り扱いを希望する生産・事業者がいたとしても、門戸が閉ざされ続けられるかもしれないということだ。こんな透明度のない行政が、今日日許されるわけがない。
    というわけで、小泉の一般質問の通告内容を、事前に詳報。市行政がどのような答弁をしてくるか、楽しみ。ご注目くださいませ。

    ・今月7日現在、市が委託した全国農業組合連合会が運営するふるさと納税受付のためのwebサイト「JAのふるさと納税」は、「ご利用ガイド」等、重要な情報を含む幾つかのページのコンテンツが全く整備されていない。これは何故か。
    ・ふるさと"ながの"応援寄付業務仕様書には、「受注者は、発注者と協議の上、PR品等の選定方針を決定すること」とある。返礼品の選定方針を決定するのが長野市ではなく全農となっており問題を感じる。今月9日時点の調査では、この選定方針そのものも未だ定まっていないとのことだが、この事実を確認したい。
    ・選定方針が定まっていないにも関わらず、実際には返礼品が掲載されている。しかもその大半が「JA~」「農協~」と銘打つ品だ。仕様書上で返礼品の選定方針を決定するのは「受注者」つまり全農であると決められているから、全農としては当然自分の系列にある農協の扱う商品をぶっこんでくる。全農のショッピングサイトの経費を長野市が負担しているようなもので、公平な行政と言えるだろうか。この仕様書は契約変更し、選定方針を決定するのは発注者である長野市とすべきではないか。
    ・選定方針を早急に長野市の責任で定め、返礼品としての取り扱い申し出を公募するべきでないか。
    ・「JAふるさと納税サイト」はコンテンツ未整備等があり未完成なサイトとの印象を受ける。ここでふるさと納税を受け付ける長野市のブランドイメージを棄損しかねない。このような状態でも、ありがたくも既に何件かの寄付をいただいたとのことだが、市はこれらについて契約通りの委託料として寄付額の11%を支払うのか。委託期間は平成31年3月までとなっているが、まともなサービスを期待できないなら、契約満了前に打ち切り、他の業者を探すべきではないか。
    ・全農との契約を継続するとしても、業界最大手のふるさと納税受付ポータルサイト「ふるさとチョイス」の活用を考慮すべきでないか。「ふるさとチョイス」でも寄付申し込みを同時に受け付け、発送は全農にふれば委託料は無駄にはならない。このような方式は多くの自治体が採用しており、実際に全農サイトを利用する7市町村のうち、ふるさとチョイスから申し込みができないのは長野市だけという現状である。ふるさとチョイスの利用料は、月額3750円と低廉で、既決予算枠内でやりくりがつくと思われる。全農と並行して、認知度が抜群のふるさとチョイスを利用すべきでないか。

    ふるさとチョイスって、案外良心的なプライス設定で驚いた。こういう事業者と組むべきだな。

    ご高覧ありがとうございます。お疲れさまでした。

    小泉一真.netのランクが上がります!