地方創生事業として、国が推奨しているプレミアム商品券の発行。長野市も3月補正で事業化する予定と説明を受けた。下はそのスケジュール表。

    工程表

    さらに詳細なスペック表。

    プレミアム率20%で、発行総額24億円。プレミアム分の4億円を、国が交付金で財源手当てしてくれる。7月に発売予定で、有効期間は6ヶ月。
    20%分の消費拡大による経済効果が現れると、小泉もあまり疑問を持たずにいたのだが、今日の説明でちょっと(というかかなり)引っかかるところがあって考えてみた。額面12000円のセットは1000円と500円、6000円のセットは500円の券種で構成するという。それはちょっと、便利すぎ。使い勝手が良すぎるんじゃないか。
    1000円や500円なら、奥さんたちがいつもの買い物で使える金額。たとえば肉を買うとしよう。

    「プレミアム20%あるから、いつもより奮発して20%高いお肉にしよ」

    これなら、消費拡大に成功したといえる。だが、

    「いつもと同じ肉を20%安く買えたから、残りは節約して貯金に回そ」

    こうなってしまうと、消費拡大による経済効果は現れない。1000円や500円券なら、こんな使い方が実際にできてしまうだろう。商品券を取り扱う店の手間もそれだけ増える。取扱店は一定の負担金を納めなければならないから、最低でもその分の売り上げが拡大しなければ、かえって赤字だ。
    そうならないためには、券種額面をある程度大きくした方がいいのではないか。1万円券でおつりは出せないとすれば、日用品以外の高額商品にも、ある程度は消費が向かいやすくなる。しかしそうなると、高額な商品の品揃えがそれほど多くないであろう地場商店の売り上げ増大には結びつきにくい。それならというので、東京等の大都市に本社がある大規模店舗を取扱店に参加させないとすれば、買い物できる範囲が狭まり、商品券そのものの魅力を損ねることになってしまう。あちらを立てれば、こちらが立たず、だ。

    そう考えると、地方の経済を活性化するための方策だというけれど、消費者・市民の使い勝手をよくするほど、つまり小額から使えるようにし、大規模店舗を参加させるほど、長野市としての経済効果には結びつかない結果になるのではないか。確実に儲かるのは、換金作業で事務費が稼げる金融機関だけということになる。

    ググッてみると、同様の危惧はやはりあるようだ。

    「プレミアム商品券 地方消費の呼び水か、ばらまきか」(日本経済新聞)
    「第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生さん(47)は国の交付金には反対だという。『国主導で全国一律に発行すると一時的に消費は増えますが、翌年には一斉に反動減が起きます。国の税収は増えず、バラマキ政策になる恐れがあります』」

    この考え方に立てば、6ヶ月の商品券有効期間の後は、消費の反動減まで考えておく必要がある。長野市は過去にも商品券を発行したことがあるそうだ。そのときの教訓や反省点が盛り込まれたものに、今回の事業はなっているのだろうか。訊いてみたい。

    まーそれにしても、消費税値上げ直後の消費落ち込みに対するカンフル剤というなら分からないでもないのだが、なぜ今、このタイミングなのか。統一地方選挙前のバラ巻きとの批判に対し、政府は説明を尽くすべきだろう。

    ご高覧ありがとうございます。お疲れさまでした。

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