5月16日から3日間、経済文教委員会の視察で出張。視察の度に、税金で見聞を広げる機会をいただけることに、しみじみ感謝している。ありがとうございます。
    17日の南房総市教育制度の調査では、学校「外」教育に公金を投ずる、勇気ある制度に触れた。教育バウチャーという言葉は聴いたことがあるけれど、それが人口4万2千人という、どちらかといえば小さな市で実現されていることに、大変驚く。長野市が約38万人だから、南房総市の人口は、その1割強程度だ。



    小学校5・6年生が、学習塾等(文化系やスポーツ系の習い事でもよい)を利用する場合、子ども一人あたり最高月額7千円、最低でも千円のバウチャー(クーポン券・金券)が支給される。この事業に参加したい塾等は、市が定めた基準を満たし、予め登録しておく必要がある。



    2015年から始めて、2年目。同様の事業は大阪市でも実施されているが、全家庭を対象としたものとしては、全国初。今では松原市でも、類似した施策が実施されているようだ。
    (参考)
    「塾・習い事に助成」好評 小学5、6年生対象 千葉・南房総市、利用申請63%
    毎日新聞2015年7月27日 東京朝刊



    月額7千円あれば、何らかの塾に通うことができる。たとえば、
    公文式の月謝は6480円だ。学力テストでは成績向上の成果が確認されているし、塾等を受講する児童が増えたとのこと。教育格差が生じやすい低所得世帯を含めた学力の底上げに加え、市内の塾を起点として資金が還流することで、経済効果も期待できるだろう。一石二鳥の政策だ。もちろん、人口減少社会において対応が求められている、子育て支援策でもある。
    本年度予算では、事業費約1千万円が計上されている。財源には地方創生交付金が充てられているが、仮にこれがなかったとしても、市の単独事業で実施していく覚悟があると、小泉の照会に担当者は明言した。素晴らしい。
    長野市でも、このような取り組みを始めることが望ましい。財源はある。放課後子ども総合プランの有料化検討を、市は始めたところだ。有料化により浮いた財源を、充てれば済む。
    (関連情報)
    https://www.facebook.com/kazuma.koizumi1/posts/10206613247318507


    有料化に関する資料を読むと、放課後子ども総合プランの平成26年度の決算額は697,887千円、約7億円となっている。


    市はこの半分を利用者負担とすることが適当と考えているようだから、有料化により約3億5千万円が浮くことになる。有料化後の料金水準を4千円程度に設定したい意向がうかがえるが、仮にこれをさらに抑えて-それが望ましいが- 半分の2千円程度にしたとしても、なお1億7千万円程度が浮く。
    長野市が南房総市と同等の学校外教育バウチャー事業を実施する場合、予算は幾ら必要だろうか。南房総市の年間予算額が約1千万円で、人口規模は長野市の1割程度ということは、ざっくりとした話で1億円程度が必要となる。この程度の額なら、放課後子ども総合プランの有料化で、十分にカバーできそうだ。長野市版学校外教育バウチャーを、放課後子どもプランの支払いに充てられるように制度設計するのもよいと思う。
    これは有力な案だと、自分では思う。長野市が放課後子ども総合プランの有料化に踏み切るなら、必ずその余剰となった財源の使途が議論の対象となるだろう。なぜならば、人口減少社会にあって、子育て支援は優先度が高い施策であることは国民的な認識となっているが、有料化が検討される放課後子ども総合ブランもまた子育て支援策だからだ。優先すべき子育て支援策を有料化して浮かせたカネであるなら、その新たな投入先もまた、優先すべき子育て支援策とするべきだとの理屈になる。その事業が教育バウチャーなら、市民への説明も通りやすいのではないか。



    南房総市視察では、給食を試食させていただいた。味噌は市内の大豆を使ったもので、出しを鰹節からとることで減塩しても美味しくいただけるようにしてあるとの説明。確かにうまい味噌汁だった。

    南房総市の子どもは、幸せだ。

    ご高覧ありがとうございます。お疲れさまでした。
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    コメント:
    Re: タイトルなし
    コメントありがとうございます。

    > 4,000円払って7,000円!?
    > そんなのあり得ないでしょう!

    おっしゃる意味が分かりかねますので、もう少し詳しく書いていただけると助かります。

    もちろん、塾に通うかどうかは各家庭の判断であって、みなが塾に通うということが前提とはしておりません。また制度導入の際は、中山間地等の学校外教育支援をどうするかが課題となるでしょう。講師を派遣するサービスもありますから、何人かが共同すれば、塾がない地域でも学校外教育の機会を確保できる可能性はあります。
    通学費補助については、議会でもたびたび話題になります。放課後子どもプランを有料化するなら財源は十分に浮くし、行政の判断次第ですね。@bobu_masa さんの声は、届けて参ります。
    ありがとうございました。
    小泉一真(こいずみかずま:長野市議会議員)│URL│05/23 10:41│編集

    4,000円払って7,000円!?
    そんなのあり得ないでしょう!
    だいたい、皆が塾に通うのが前提になるのはおかしい!!!
    私のように中山間地に住むものは塾にも通いきれない。
    塾なんて通える余裕のある家庭が通えばいい。
    月々4,000円の新たな負担は厳しすぎる。
    でなくても、高校に通う上の子は月々30,000円(!)のバス代がかかる。
    月々のやりくりが精一杯で大学なんて全く無理。
    このバス代のおかげで、市街地に移り住む家庭も多い。
    これをなんとかしてほしい!
    @ bobu_masa│URL│05/20 21:33│編集
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