乗降拒否

    小泉は、当面、アルピコのバスには乗らない。


    本日、身体に障害があり、電動クルマ椅子を利用している堀内宗喜氏が、長野市障害福祉課にて相談される場に同席させていただいた。
    市内路線バスを運行する事業者・アルピコが、特定のバス停において、堀内氏の乗降を拒否する事案が発生。その理由については、アルピコの説明に変遷があり、事実とすれば(-事実と思うが)、マジメな検討の末とは、考えにくい。
    初めに堀内氏が利用されたときは、乗降をスムーズに行うため、電話で予約しろとドライバーから勧められたという。しかし次回、予約電話をいれたところ、バスと道に渡すスロープ端が私有地に食い込むとの理由で、乗降を拒まれたという。ところが、堀内氏が、自分で私有地管理者に話をつけると言うと、一転してOKに。
    そして今度は、電動クルマ椅子の乗降のために停車していると交通の妨げになるとの理由から、乗車を拒否している。市道にバスベイが整備されれば当該バス停から乗降してもよいと、長野市の道路行政に責任を転嫁するかのような説明もあったとのこと。同社は堀内氏あてに、ほかのバス停を使うように要求。ではどのバス停を使えばよいのかと照会しても、なしのつぶてで返事なし。バスベイ等の道路施設が整っていなければ障害者は乗降できないということかとアルピコに確認を求めると、アルピコは否定する。否定はするが、事態を変えようとはしない。
    これらの訴えからは、アルピコに、公共交通を担う者として国民の交通権を保障しようとするプライドが、およそ感じられない。交通バリアフリー法や障害者差別解消法の趣旨を、深く理解しているとも思えない。
    小泉からは、今日の相談内容に対し、アルピコのコメントを文書で求めるよう、堀内氏に助言させていただいた。さらに、出過ぎたようだが、次のように主張させていただく。
    そもそも、電動車イス利用者が最寄りのバス停での乗降を拒否されることは、社会参加上、好ましくない。乗降拒否とは、そのバス停を使うことによって、利用者に明白なリスクやデメリットがある場合にのみ認められるべきで、アルピコはそのような特段の事情を示すべきだ。アルピコは交通混雑を理由として挙げるが、障害者の乗降を拒否せねばならぬほどに、交通混雑により公益を損ねていると判断する権限を持っているとすれば、それはアルピコではなく、道路交通を所管する長野県警察等の官公署のはずだ。最寄りのバス停を使わせず、その前後で乗降するという措置も、安易に採られるべきではない。バス会社が要求すれば、障害者は最寄りバス停を使えなくなってしまうとの前例を残すことになり、好ましくない。「道路施設が整っていなければ、障害者は乗降できないのか」と確認を求めると、否定はするが態度を改めないのは、それが差別的待遇であることを承知しているからではないか。
    今年4月から、障害者差別禁止法が施行されている。障害福祉課は、県等の関連機関と連携し、長野市としては初めて、この件を同法の下で紛争解決する事例として取り扱うことも見据えているようだ。つまり「障害者差別事件」として認識しているわけで、その判断を小泉は支持したい。
    相談解決

    一般論として言えば、バス会社は、誰のおかげで営業が成り立っているのか、自覚を深めていただきたい。バス運賃や行政の補助金のことを言っているのではない。バスを走らすことができるのは、道路があるからではないか。国民の税負担で整備されたインフラがあるからこそ、バス会社は成立するのだ。バス会社が公共財を存立の前提としているなら、そのオーナーである国民に敬意を払い、その満足のために働くという自覚をこそ持つべきだ。道が悪いからきちんと運行できないなどという屁理屈は、本末転倒。その道を作った国民への義理を忘れ、天に唾することにならないか。そう言うバス会社なら、その道を使って営業していただかなくてもよい。バス会社は一つだけではないのだから。

    ご高覧ありがとうございます。お疲れさまでした。

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    コメント:

    ブログコメントにツイッターで反論する理由が今一つよく分かりませんが・・・・
    https://twitter.com/kazumakoizumi/status/737839072740282368
    アルピコが抜けた穴を全て長電が埋めてくれるというなら、アルピコを追放して市内の路線バスを長電一社に統一する政策を行うと良いと思いますよ。貴殿の考えが正しければ、長電は喜んでやってくれます。
    みかん│URL│06/01 20:26│編集

    貴社? 何か勘違いしてませんか? 個人としての意見ですが。
    みかん│URL│06/01 19:38│編集
    Re:
    稀少な御高説ありがとうございました。今後の貴社の発展を祈っております。
    小泉ー真│URL│06/01 09:49│編集

    アルピコ側の不適切な対応には確かに問題がある。

    しかし、議員という立場にありながら、交通問題の改善策を市の問題として捉えず、交通事業者に苦言を呈して終わり、というのは甚だ無責任である。
    交通機関の現場でのバリアフリー意識が低い根本的な原因は、事業者上層部と監督省庁の、現場に対する無知・無理解にある。慢性的に人手不足の現場に対して、バリアフリーの時代が来たからこれまでやっていなかったことをやれ、と上から指示するだけで、自分たちはそれをやりやすくする工夫など全く考えない。なので現場にばかり皺寄せが行き、結果、バリアフリーの浸透とは裏腹に、現場では障害者は厄介者と言う意識が高まるという悪循環が発生する。
    本気で公共交通のバリアフリー化を推進しようという意識があるのなら、交通事業者の現場担当者の話を真摯に聞いた上で、どのようにすれば現場が無理なく電動車椅子の乗客を受け入れられるかを話し合い、市政に反映させるのが議員の仕事である。「悪徳バス会社にガツンと言ってやったぜ俺様カッコイイ!」とブログで自慢するのは議員の仕事ではない。

    道路を築いたのが国民(市民)と言うなら、その国民(市民)の代表として、公共交通に最適化した改良を行うのは議員の責任ではないのか?
    自家用車が普及した現代社会において、長野市の如き地方都市で現在のアルピコグループのレベルの利便性・公共性を保ちながらバス事業を営みたいようなバス会社など一つも無い。「バス会社は一つだけではない」というのが市議の認識とは全く呆れる。市政が民営の交通機関は商売でやっている、などという認識では、私企業は撤退していくばかりである。日本の地方公共交通網が痩せ細る一方なのをご存知無いのか。公共交通を担うプライド云々に対してご高説を垂れる前に、自身の市政を担う姿勢を見つめ直してはいかがだろうか?
    みかん│URL│05/31 23:58│編集
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