2016.09.16 NHKで放映される小泉一真の反対討論

    昨日の本会議で、市長の専決処分が、多数決で承認された。珍しくもなく、フツーの話だ。であるにも関わらず、取材が殺到し、小泉が反対討論する姿も、NHK、TSB等のニュースで放映された。今朝は今朝で、信濃毎日新聞等が報じている。問題ある案件をフツーに通してしまう議会に、疑問が投げかけられている。
    「その承認、アカンやろ」
    メディアも世論も長野市議会に、そうツッコんでいるのだ。議会にとって、こんな屈辱はない。
    NHK長野のホームページの文章がよくまとまっているので、長くなるが、引用する。


    長野市は談合を繰り返していたとして、今年7月12日に公正取引委員会から行政処分を受けた大手電機メーカー「富士通」を先月1日に指名停止にしました。
    しかし、指名停止までの半月余りの間に、税金や年金、国民健康保険など住民の個人情報を管理するシステムの改修などを行うため「富士通」と7件、あわせて1億1500万円にのぼる随意契約を結んでいました。
    このうち6件はあらかじめ改修などが予定されていたため当初予算に盛り込まれていましたが、1件、およそ500万円の随意契約については、議会の議決を経ずに市長の権限による「専決処分」で緊急に予算措置されました。
    16日午後の市議会ではこの「専決処分」について採決が行われました。
    長野市はこれまで議会で一連の随意契約の理由について「市のシステムは富士通が開発したもので、富士通でなければ改修ができなかったため」とした上で、「公正取引委員会からの処分に対する問題意識が職員に希薄だった」などと釈明していました。
    16日は議員から「談合で処分された企業と契約することは市民感覚に反する」とか「指名停止前に駆け込みで随意契約していて癒着と問われかねない」などと批判が相次ぎましたが、採決で「専決処分」は賛成多数で承認されました。

    http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1015628621.html



    「およそ500万円の随意契約については、議会の議決を経ずに市長の権限による『専決処分』で緊急に予算措置されました」
    という点が、一つのポイント。

    ところで、採決前の委員長報告では、この件に関する審議の模様を次のように報告している。


    福祉環境委員会委員長報告(抜粋)
    樋口副市長からは、本専決処分に係る事案について、議会への事前の情報提供や説明に的確さを欠き、信頼関係を損ねる結果になったことを深くおわびをするとの陳謝がありました。また、公正取引委員会から処分を受けている企業に対する認識及び対応があまりにも事務的で、手続上の処理にとらわれ、職員の問題意識が希薄であった中、
    国から示された期限を厳守することのみを考え、国や県と協議を行うという考えには至らなかったとの説明がありました。


     「国から示された期限を厳守することのみを考え、国や県と協議を行うという考えには至らなかった」というのは、「国や県に回答期限の延期を協議したのか」と、議会一般質問で小泉が尋ねたことについて、釈明しているのだろう。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-1550.html
    議会に後追い承認を求める裏ワザの市長専決処分ではなく、発注を後ろ倒しにすれば、指名停止期間も明け、公明正大な議会議決も得られる。だが、そうすることを端から検討していない。もう、この時点で、アウト。議会として承認すべきではない。市長専決による野放図な予算補正を横行させることのないよう、議会は予算議決権を持っている。その予算議決権を軽んじるどころか、全く考慮しなかったのだ。これを認めては、議会は要らないと、自分で言うようなものだ。

    小泉はさらに委員長に対する質問で確認している。

    「(委員会審議で)専決処分よりも議会の権限を優先して検討するべきである点、また今後そうすべきである点について、市役所側から発言があったか」

    答はNOだった。やっぱりね。市役所には、安易な専決処分としたことに対する反省もなければ、安易な専決を今後はなくそうという再発防止の観念もないのだ。これでは、再発の懸念はぬぐえず、酌量すべき情状もない。どこからどこまでどう見ても、市長が議会に断りもなくカネを使ったことを、後追いで議会が承認すべき案件ではない。そうすることは、議会の自殺にほかならない。

    ところが、新友会、公明党は、奇異なことに、自分たちの首を絞めることに躍起となっていた。特に公明党近藤まり氏の賛成討論は噴飯ものだ。以下、引用元は市川和彦市議のブログ。ちなみに市川氏は、新友会の議員だが、自分の同僚であるつげ・宮崎議員をさしおいて、近藤氏の討論を絶賛している不思議なヒト。


    専決処分とした経過については、報告期限の8月10日を厳守するためであり、その際、期限を遅らせるなどの協議は国、県などとは行わなかったとの説明がありました。
    仮に長野市が公正取引委員会の決定の翌日から指名停止措置を行った場合、2か月の指名停止措置は9月12日まで。そこから補正予算の議案を提出し、本日可決すれば9月20日に契約締結、9営業日目の10月3日にはデータの報告ができることになります。
    では、全国の都道府県のデータはいつ出そろったのか確認したところ、9月2日との事でした。
    つまり、専決処分をせず、議会に諮って契約した場合、長野市の報告は、全国の自治体より、1か月遅れることになります。
    この国保データの提出は全国的に行われるものですから、一つの自治体の遅れは国全体の遅れにもつながります。

    http://ichikawakazuhiko.naganoblog.jp/e1985590.html


    自分で何も調べずに発言している人なのだなあと、つくづく思う。
    「この国保データの提出は全国的に行われるものですから、一つの自治体の遅れは国全体の遅れにもつながります」
    はあ、それで? この言葉には、何らの根拠も提示されていない。単なる近藤氏の主観によるものだ。
    照会元の厚生労働省国民健康保険課に電話した。回答期限後ろ倒しの相談は何件かあり、対応したと言っている
    との小泉の本会議での指摘を論破したつもりなのだろうが、小泉は情報のソースを示している。
    「国の国民健康保険課が、どうあっても10月3日の提出では対応できないと言っている」
    との説なら、多少の説得力はある。が仮にそうだとしても、所詮は後付けの議論だ。そのような調査・検討は専決処分とする前に、時間的な制約で議会の議決をどうしても得られないとの確証を得るために市役所側がしておくべきで、今更議会が市役所の代わりにしてやるべき仕事でもない。だいたい、「国から示された期限を厳守することのみを考え、国や県と協議を行うという考えには至らなかった」と、市役所側が認めそれ以上の釈明はしていないのに、なぜ自分の予算議決権を侵害されている議会側が、市役所以上の釈明を、論拠もなくしなればならないのか。
    近藤氏によると、これが「検証」なのだそうだ。国の機関に電話の一本もかけずに、何が検証か。長野市議会の多数派の知的レベルとは、どの程度のものなのか。笑えない話だ。


    一般質問の中で基幹系端末セキュリテイ強化システムついては、釧路市や橋本市のように他社との契約も可能ではなかったかとの指摘がありました。
    これについても確認したところ、長野市とは、作業環境、作業内容が異なっていることがわかりました。先に述べた2つの市は、既に利用者の登録と業務の環境設定が完了しているため、認証装置の追加と端末の設定のみの作業であるのに対し、長野市は基幹系ネットワーク関連サーバーなどの設定も変更しなければならないため、基幹系ネットワークや業務システムの保守事業者である富士通以外では適切な対応は困難であるといえます。


    これも小泉の一般質問への反論らしいが、だから何? そういう技術的な見解に至った根拠は? ここでも論拠が示されていない。
    小泉は、セキュリティ強化契約について、富士通以外の企業との契約も可能であったのではないかと情報政策課職員に聴いたところ、これを是認するがごとき発言があったと、一般質問では述べている。この職員の言葉は嘘っぱちだったと、証明できているほどの「検証」なのだろうか。富士通以外では困難と言うが、その困難性がどの程度のものなのか。そこが肝腎であるのに、何も説明がない。そんな説明をするには、大部の資料提示も必要だろう。「わかりました」と言うが、ホントに分かっているのだろうか。市の職員にそう言われて、それを代わりにしゃべっているわけではなないよねえ。
    そもそもセキュリティ強化の契約は、今あなたが論じている、専決処分とは関係ないハナシ。そりゃ一般質問は何でもありだから、富士通についてはこんな話もあり癒着が疑われるという意味で、小泉は聴いた。だが、やはり随意契約で適当でしたと「仮に」なったところで、それはそれ。だからといって、議会の議決を得るということを第一義に考えず、安易に出された専決処分が正しいねという話には、まったくならない。

    さて、賛成討論3本のうち、市川氏によるとこの近藤氏の討論が最良なのだそうだから、他の内容は推して知るべし。
    ちなみにNHKの報道を見ると、反対討論の引用はあっても、賛成討論の引用はなない。

    委員会審議で、市役所側からはくりかえし「反省」という言葉が出てくる。「反省」が必要な補正予算だが、議会に後追いで承認してくれと言っているわけで、議会がそんな専決処分を承認する義理は全くない。議会が不承認であっても、専決処分の効力はひっくり返らないから、富士通との随意契約はそのまま有効だ。近藤氏は「今回の専決処分によって、市民の不利益を回避することは可能になりました」と言うが、不勉強にもほどがある。承認だろうと不承認だろうと、市民生活には何らの影響はないのだ。ただし、不承認とした場合、市長は相応の政治的コストを支払うことにはなっただろう。
    だから新友会、公明党、西村裕子氏らとすれば、市民からお預かりした公金を正しい手続きのもとで予算化し、費消することをチェックするという議会の役割よりも、市長を守ることを選択したした結果の、専決処分承認であったということなのだろう。その結果として、政治的コストを、市長に代わって分担することをも決意しているわけで、誠に殊勝な人たちである。心配なのは、そのような無理のある案件を承認した長野市議会全体に、市民からの批判が向けられはしないかということだ。

    小泉もまた、犬にみえるのだろうか。
    わん?















    ご高覧ありがとうございます。お疲れさまでした。

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