長野市議会2月定例会、今日は総務委員会の初日。
    請願審査に疑問に感じる点が多かったので、お伝えしたい。テロ等準備罪法案に関連する3つの請願が提出されている。代表して一例を示す。


    この請願の主旨は、「人権侵害の違憲立法である「共謀罪」(テロ等準備罪)法案は国会に提出しないこと」。請願人が意見陳述にいらしていて、陳述の後、委員長が請願人への質疑を促したので、小泉は発言許可を得て尋ねた。

    「違憲立法とのことですが、憲法のどの条項に違反しているのですか」
    「思想、良心の自由、個人の尊厳に反している」
    「法案の何条のどのような条文が、そのような内容になっているのですか」
    「まだ法案の中身は示されていない」

    ここで紹介議員が食ってかかる。

    「そんな聴き方はおかしい。委縮して意見陳述できなくなってしまう。意見です」

    はあ。いや、意見陳述させるのは議会の義務でなくて請願人の権利。突っ込まれるのが嫌なら、しなくても構わないんだけど。そもそも委員長は「萎縮させる」とのジャッジをしてない。本当に小泉の質問が委縮させるような内容なら、委員長を通して止めさすのが道理なのだが。

    「委縮させるような聴きかたはしていないし、意見陳述するなとも言っていない。発言を撤回していただきたい。」
    「市民の方なのだから、細かいことまで答えられないし、聞く必要もない」
    「それは請願人に失礼な言い方だ。請願人は準備のうえ意見陳述に臨んでいるはずだ。違憲立法と訴えているのだから、その内容を精査するのは当然だ。委員会の自由な発言を害するものであり、あなたの発言は憲法の保障する自由な言論、表現の自由に反している」

    小泉はテロ等準備罪法案を提出しようとしている政府を称揚するつもりはないし、それを否定的に捉える言論を殊更にあげつらうつもりもない。しかしながら、「思想の自由」が侵されつつあると主張する一方で、易々と都合の悪い言論を封殺しようとする態度に矛盾はないのか。自由は自分の方にだけ適用して、論敵・政敵には適用するつもりがないことが出足から分かる請願審査となった。
    法案の内容が固まっていないのに、違憲立法との主張を審査できるわけがない。請願が通れば、請願趣旨を伝える意見書を国に送らねばならない。どう書けばいいのだ。「法案はまだ見てませんが、違憲立法だと市民が主張していますので止めてね♪」とでも書くのか。今のタイミングなら、「慎重な法案審議を求める」等の表現がせいぜいのはずで、それなら小泉も分からなくもない。請願人も紹介議員も、それを分かっていながら、「違憲立法」と主張している。つまりこれは、本当に請願を通すことが目的でなく、市民の請願が委員会で無情にも不採択とされたと政治宣伝することが目的なのだと、言わざるを得ない。

    「請願人がおっしゃったように、法案内容は未詳であり、今の時点では違憲立法と断ずることはできない。従って、ここで採択・不採択を決めるのではなく、法案内容が分かるまで継続審査とされたい」

    紹介議員から無礼な言いがかりをつけられ、不採択にしようかともチラッと考えた。しかし小泉は、市民の請願は最大限に尊重したいと考えている。紹介議員と請願人とは別人格だ。だから、決めておいたとおり「継続審査」とするべときとの意見を述べた。

    「市民は請願する権利があり、市民の請願なのだから、これは通すべきだ」

    はあ。じゃあテロ等準備罪法案整備を進めろという請願にも、あなたは賛成なされるのですね。

    「共謀罪は今までに3度も法案提出・成立が画策されており、過去の事情に照らせば今回の法案の内容は判断できる」

    へえ。「今までの様子を見ていると、あいつら何か悪いことしそうな感じだから、その前に潰してしまえ」というわけね。でもその発想って、どこかで見たことないか?

    「あなたの発言は、共謀罪法案的ですよ」

    紹介議員は、笑った。きっと小泉の発言の意図が、分かりかねたのだろう。




    ブログ更新が滞っておりまして、すみません。書くべきことは多いのだけど、さらさらさらっとは書けない種類のブログでして。でもここらで気合い入れて、更新頻度上げる!

    請願資料として配布された印刷物「治安維持法の再来 共謀罪NO!」(日本国民救援会長野県本部)から抜粋。

    こんなことが「共謀罪」に!?
    CCF_000157.jpg
    (C)SeiraNishitani& Ribbon Project Remix

    右のマンガ: こんなカルト宗教の勧誘ありそうな気がするし、それを野放しにしろと言うなら市民感情は受け入れ難いと思うのだけど...
    左のマンガ: スパイって、誰なん?

    フリップ-thumb-600x423-10291-thumb-500x352-14845

    なぜか、このフリップを思い出した。現実味のない事例の提示は、逆効果てすよ。

    ご高覧ありがとうございます。お疲れさまでした。

    小泉一真.netのランクが上がります!
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    コメント:
    Re: テロ等準備罪は廃案に!
    中川議員、お世話になっています。

    > 法案内容が公開されてから、その内容を逐次否定すれば廃案にできるのかといえば、不可能です。

    可能か不可能かという現実論で言えば、そもそも地方議会の請願が国会審議をひっくり返したなどという事例は寡聞にして知りません。地方議会からの意見書なんて、国会議員は目にすることもないと聞きます。
    だからといって、どんな請願でもいいじゃんということにはならないことには、ご賛同いただけると存じます。特に、立法のどこに問題点があるのかは、ポイントを押さえた議論が必要でしょう。
    議案を提出させない、つまり議論をさせないという手法は、議会制民主主義に矛盾しませんか。論理や議論は軽んじてよい、実が取れなければ意味がない。それでは違憲でも法案を通せばよいという方々と同じレベルではないでしょうか。
    小泉一真(こいずみかずま:長野市議会議員)│URL│03/09 18:07│編集
    Re: 疲れるね
    ご無沙汰しております。(お友達の悲報、心を痛めています)

    仰る通り、紹介議員がきちんと案文の調整をするべきだと思うのですが、そういうことをしないというのも一つの政治的信条なのかもしれません。まあ、それも分かるんですけどね。
    誰も紹介議員になってくれず、最後に小泉のところにきた方に、文章を修正してこういう資料もつけてとお願いしたら、
    「冗談じゃない、こっちはボランティアでやってんだ」
    ...もう頼まないと捨て台詞残して去っていく。ホイホイ紹介議員になって、いやー惜しかったですねーとか言ってた方が、票にはなるんですよ。
    意地悪な質問に聞こえたかもしれないけど、「市議会議員に法律が分からない人がいるのは残念」とか意見陳述で言うから、教えていただこうとしたんですけどね(笑)。そういう陳述は、賛成派・反対派の両方から見ていい気分がしないということ、分かっていただきたいです。議員も人間ですやん。
    小泉一真(こいずみかずま:長野市議会議員)│URL│03/09 17:44│編集
    テロ等準備罪は廃案に!
    小泉市議の筋論は理解できます。紹介議員の発言に対する見解にも同感です。
    その上でそれでも、私は継続審議ではなく、共謀罪は廃案にすべきと考えます。そのために、この請願には賛成します。
    法案内容が公開されてから、その内容を逐次否定すれば廃案にできるのかといえば、不可能です。不可能であることは、新安保関連法の制定過程で明らかです。衆参与党絶対多数の国会の、これが現実です。であるならば上程前から、上程反対の意見を地方議会から国会へ上げていくことは重要な手段です。
    ただしそれには、市議もおっしゃっているように、現段階での知見に総当たりして、保守系議員も反論できない理由を請願者は意見陳述する必要があると思います。せっかく長野市議会は、委員会で陳述の機会を用意してくださっているのですから。
    そして市議の質問も、見方を変えればさらに陳述するきっかけを与えてくださってるのですから、私が請願者なら願ってもないところです。請願者が慣れていなくてうまく答えられなければ、それこそ紹介議員の出番ではないですかね^^
    中川賢俊│URL│03/09 17:15│編集
    疲れるね
    こんな請願をホイホイと拾ってくる前に、市民に法案の傾向などを伝えるミドルマン的な仕事をして、まずは長野市民の民度を上げていくべきかと思うなぁ。
    こんなのにいちいち対応しなきゃならないんだね(^_^;)
    小泉氏、大変ね。
    arjunaheart│URL│03/09 09:45│編集
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