実は、長野県庁の「公文書一部公開決定」―つまり『全部は見せない』とする決定―に対して、異議申し立て中である。今月12日に、情報公開審査会に出頭し、意見陳述する。
    一部公開決定通知1一部公開決定通知2


    長野県庁「信州・フレッシュ目安箱」制度への県民からの質問と、県からの回答の一部が、伏字になっている問題は、小著「長野県庁の『不都合な真実』」で真っ先にとりあげた。県民の疑義を伏字としてしまう県の情報公開の感覚には、大いに疑問がある。
    http://www.pref.nagano.jp/soumu/koho/meyasu/
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/4906529682

    情報公開請求したのは、この↓質問・回答の、もととなっている文書。
    http://www.pref.nagano.jp/soumu/koho/meyasu/shosai/koukai/2008/12/2008000334.htm

    で、公開されたのが、こちら。
    質問文回答文

    内容は、公共土木事業の設計変更と発注についての疑義であり、最大限公開されるべき性格の情報。それなのに、施工と発注に説明責任を果たすべき建設事務所の名称が、伏字とされている。そこで、工事発注月、建設事務所名、工事箇所名、工法名、建設事務所担当者の氏名及び建設事務所電話番号の公開を求める異議申立てを、昨年2月6日に起こした。
    ちなみに、質問の文面から、この質問は、当該橋脚工事の入札に参加し、落とせなかった業者からのものであると察せられる。この業者の法人名称、住所、電話番号、ファックス番号及び電子メールアドレスも、やはり非公開とされたが、これらはどうでもいい。公長野県行政の説明責任を問うのが趣旨であるから、公開の決定を求めないこととした。

    長野県が一部非公開とした理由を手短に言うと、こうなる。
    1. 質問者が特定されてしまうような質問は、原則として公開しないとの方針で運用している。非公開とした情報を公開すると、質問者が特定されてしまい、「信州・フレッシュ目安箱」が機能しなくなる。
    2. 非公開とした情報を公開すると、質問者である土木業者を特定することができ、これは業者の「競争上の地位その他正当な利益を害すると認められる」。

    これに対する小泉の主張を、はしょって言うと、こう。
    1. 公共事業の設計変更と発注についての疑義が示されている以上は、その施工・発注の責任者である建設事務所名は公開されて当然。
    2. なぜ質問者が特定されると、質問者の「競争上の地位その他正当な利益を害すると認められる」ことになるのか。因果関係が分からない。

    小著でも書いたが、お役所は情報を出したがらない。なぜなら、それで失うものがないからだ。例えば、本件が審査の結果ひっくりかえって、公開せよと審査会から言われたとしても、痛くも痒くもない。情報を隠すと決めた当時の責任者が、何らかの処分を食らうわけではないからね。
    それではいけないと、小泉は考えている。隠した情報が出てきたら、行政側が何らかのペナルティを負うべきだ。これは小泉が、昨年9月の市議会議員選挙の際に、訴えたことでもある。
    とりあえず、目先の異議申立てに集中して、勝たなきゃ。長野県の情報公開の感覚を、正常化させる。長野市の情報公開のあり方もよろしくないようだが、県の情報公開を正すことで、市の情報公開にプレッシャーをかけたい。

    下に、興味ある読者のために、一連の文書を掲載しておく。全部読むと疲れると思うけど、がんばって読んでください(笑)。
    なお、県のホムペでは「〇〇建設事務所」と表記されているけれど、これすら情報操作であると、小泉は疑っている。というのは、墨塗りされた文書をみると、どうやら「■■■建設事務所」であるらしいのだ。「建設事務所」の前にある文字数が、2字でなくて3字。で、3字の建設事務所は、実は一つしかない。情報公開審査会の勧告の前に、特定できちゃったかな?


    異議申立書
    平成23年2月6日
    長 野 県 知 事 
    阿部 守一 様
    異義申立人 小泉 一真 印

    第1項 異議申立人の住所・氏名・年齢
    住所: 長野市西和田二丁目25-22-308
    氏名: 小泉 一真(44歳)

    第2項 異議申立に係る処分
    貴庁の平成22年12月8日付けの異議申立人に対する公文書の一部公開決定処分(22広第22-4号)

    第3項 異議申立てに係る処分があったことを知った年月日
    平成22年12月10日

    第4項 異議申立ての趣旨
    第2項記載の処分のうち、公開しないこととされた以下に掲げる部分については、公開するとの決定を求める。
    (1) 第2項記載の決定通知別紙「請求の内容」1. (4) 「2008-12-01橋梁補修工事について」番号10「『信州・フレッシュ目安箱』の処理について(平成20年12月1日受付 1-334)」のうち、工事発注月、建設事務所名、工事箇所名、工法名、建設事務所担当者の氏名及び建設事務所電話番号。
    ※なお、差出人である法人の名称、住所、電話番号、ファックス番号及び電子メールアドレスについては、公開の決定を求めない。

    第5項 異議申立ての理由
    (1) 異義申立人は、平成22年11月24日、処分庁に対して、長野県情報公開条例(以下「情報公開条例」)に基づき、信州・フレッシュ目安箱制度担当部署(広報課)が、「橋梁補修工事について」の質問を2008年12月1日受付けしてから、長野県公式ホームページにそれに対応する回答を掲載するまでの間、それに関する事務・手続処理のために、作成または収集した一連の文書の情報公開請求を行った(以下「本件公開請求」)。
    (2) 処分庁は、平成22年12月8日付けで、(1)の請求に対し、一部公開決定処分(以下「本件処分」)を行った。
    (3) 処分庁は、「公開しない理由」として、「差出人である法人が識別できる左記情報と長野県公式ホームページの『信州・フレッシュ目安箱』で公表されている情報とを照合することにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害すると認められ、例外として公開できるいずれの場合にも当たらない」こと(以下「処分理由1」)と、「差出人である法人が識別できる左記情報を公開することにより、差出人が明らかになると、『信州・フレッシュ目安箱』事務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがある」こと(以下「処分理由2」)を挙げる。
    しかし、本件処分は、次の理由により違法である。
    ア. 処分理由1の「長野県公式ホームページ上の『信州・フレッシュ目安箱』   で公表されている情報」とは、具体的には何を指すのかが明確でないため、「照合することにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害すると認められ、例外として公開できるいずれの場合にも当らない」とする主張の当否を客観的に判断することができず、本件処分の理由として相当と認められない。
    イ. 本件公開請求に係る「橋梁補修工事について」なる質問(以下「本件質問」)は、処分庁施工による「平成20年度国補橋梁補修(国道)工事」2脚分を、本件質問差出人である法人(以下「当該法人」)自身が受注し完了した翌年度に、当該法人以外の第3者である工事業者が受注した4脚分の工事について、その入札・契約の経緯を問い質す内容である。また処分庁回答も本件質問趣旨に沿うものである。従って、処分理由1の「当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害すると認められ、例外として公開できるいずれの場合にも当たらない」とする主張には、根拠がない。
    ウ. 処分理由2により、本件処分は情報公開条例第7条第6号に該当すると、処分庁は主張する。しかし、同条同号は、情報公開条例第1条及びその制定の趣旨から、可能な限り制限的・限定的に解釈されるべきであることは、明白である。広報課が「信州・フレッシュ目安箱」実施要領を施行することを以て、本件処分の如き行政情報の隠蔽が許されるのであれば、処分庁内規による行政処分が議会の制定した情報公開条例に優越することになってしまう。従って、同条同号を、本件処分に適用できるとする処分庁の情報公開条例解釈は、誤りである。
    エ. 「信州・フレッシュ目安箱」について説明する長野県公式ホームページでは、その運用として、「個人情報に係る部分を伏せた上で、県ホームページで定期的に公表」する旨が明示されている。従って、当該法人は、本件質問が、長野県公式ホームページで公表されることを、事前に十分に予期していたとみるべきであり、本件質問内容についても、当該法人の責任において、公表されても支障がないものとして作成されたとみるべきである。従って、処分理由1及び処分理由2が言う「差出人である法人が識別できる」情報は、当該法人の責任において、本件質問からは取り除かれているとみるべきであり、また仮にそのような情報が本件質問に含まれていたとしても、当該法人の責任において、公表されても支障がないものと、当該法人自身がみなしていたとみるべきである。従って、処分庁は、「差出人である法人が識別できる」情報であることを理由として本件処分を行っているが、そのような理由による本件処分は、そもそもその意味がない。
    オ. 本件公開請求は、当該法人が、本件質問により、処分庁の施工した公共土木工事の入札・契約について示した疑義に対し、異議申立人が、関心を持ったために行ったものである。公共土木事業に係る契約という事案の性質上、処分庁は最大限、説明責任を果たすよう努力するのが相当であり、工事発注月、建設事務所名、工事箇所名及び工法名等の情報については、本件公開請求により公共の福祉に対する明白かつ重大な侵害の虞が、具体的に予期されるのでない限り、隠蔽されることは、許されるべきではない。
    カ. エ.で述べたとおり、差出人である法人は、本件質問が、長野県公式ホームページで公表されることを予期した上で、本件質問文を作成したものであるにも関わらず、処分庁は、当該法人と何らの協議・調整等を行うことなく、一方的に本件質問文の一部を伏せ字に改変した上で、公表している。これは、日本国憲法第21条の保障する「言論の自由」及び「表現の自由」への、行政の許されざる干渉であり、そもそも長野県公式ホームページ公表時に伏せ字に改変したこと自体が、違法なのであるから、本件処分も、当然に違法と言うべきである。
    (4) 以上から、本件処分について第4項記載の決定を求めて本申立てに及んだ。

    第6項 分庁の教示の有無及びその内容
    「あなたが、この処分について不服があるときは、行政不服審査法の規定により、この処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に、長野県知事に対して異議申立てをすることができます。」との教示があった。

    第7項 添付書類
    「公文書一部公開決定通知書」(平成23年1月4日付け長野県知事通知22広第22-8号)の写し



    理由説明書1理由説明書2
    理由説明書3理由説明書4


    意 見 書
    平成23年12月12日
    長野県情報公開審査会長 様
    異議申立人 小泉一真

    平成23年7月25日付けで貴職あてに長野県知事から提出された「公文書一部公開決定に係る理由説明書について」(23広第20号)添付の理由説明書について、下記の通り意見を申述します。

    1. 理由説明書第2の1については、「信州・フレッシュ目安箱」制度に係る処分庁の運用方針の陳述であって、情報公開条例の運用とは無関係の主張であり、関知しない。

    2. 理由説明書第2の2(1)については、異議申立書第5項(3)イ及び同エに述べたとおりである上に、本件公開請求に係る法人名の公開が、「当該法人の信用の失墜や評判を悪化させるおそれがある」とする処分庁主張は、因果関係の証明を欠いている。よって、否認する。

    3.
    (1) 理由説明書第2の2(2)については、異議申立書第5項(3)ウに述べたとおり、長野県情報公開条例(以下「条例」)第7条第6号は、条例第1条及びその制定の趣旨から、可能な限り制限的・限定的に解釈されるべきである。本件請求が、条例同条同号が列記する、次のいずれにも該当しないことは明白である。
    ア 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
    イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、県又は国等の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
    ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
    エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
    オ 県、国若しくは他の地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
    また、仮に「その他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行」に支障があるとしても、それは異議申立書第5項(3)オに述べたような「本件公開請求により公共の福祉に対する明白かつ重大な侵害の虞が、具体的に予期される」ような「著しい支障」とまではいえない。よって否認する。
    (2) 理由説明書第2の2(2)後段の「『提案者の住所、氏名等を伏せても、提案そのものから提案者その他の特定の個人が識別されうるもの』は例外として公表しない案件という運用をして」いるとの処分庁主張は、「信州・フレッシュ目安箱」制度に係る処分庁の運用方針の陳述であって、情報公開条例の運用とは無関係の主張であり、関知しない。

    4. 理由説明書第2の3(1)乃至(4)については、そこに述べられた検索等の手順により、「工事箇所名」ほかの情報を特定しうるとの処分庁主張であるが、検索条件は全て明らかにされておらず、主張の真偽を検証する術がない。したがって、処分庁主張は本件法人識別情報に係る条例第7条第3号及び同条第6号の該当性について証明したことになりえない。よって否認する。

    5. 理由説明書第2の4(3)において、処分庁は、「異議申立書の第5項(3)イ、ウ、エ、オについては、既に主張したとおり否認する」と主張する。しかし、同項(3)ウ及び同オについては、対応する処分庁主張が、理由説明書に見当たらない。従って、処分庁はこれらを否認する根拠がない。

    6. 理由説明書第2の4(4)において、処分庁は、「異議申立書の第5項(3)カについては、情報公開制度外の主張であり関知しない」と主張する。しかしながら、処分庁の制定する条例とその運用は、上位法である日本国憲法に違背することは許されず、「情報公開制度外」との主張により、本件処分を正当化することはできない。

    上記のとおり、処分庁の本件処分は、違法・不当なものであることから、改めて異議申立書第4項の決定を求めます。



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    情報公開審査会による、異議申し立てに対する答申はこちら。

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