9月議会をふりかえってみたい。南長野運動公園総合球技場の整備に80億円を投入する補正予算がクローズアップされて、その分他の事象が見えにくくなってしまっているのではないかと、思うから。
    長沼小学校耐震補強工事の、増工契約承認についての経済文教委員会審議では、一部の施工が不適切なまま竣工とされていたことが発覚した。そして小泉を含む「改革ながの」議員だけが、本会議でこの変更契約を承認しなかった。委員会では全会一致で承認されていたのだが、なぜだろうか。
    委員会審議の発端については、次のブログで書いた。
    http://koizumikazuma.blog.fc2.com/blog-entry-748.html
    工事に着手し、床をはがしたところ、コンクリートの打設が不十分である等の好ましからぬ施工状況であったことが、委員会審議で判明。委員である小泉は即座に、当時の完了検査の状況を質したが、市は確認していないとのこと。昭和56年当時の手抜き工事の主が誰であるのか、なぜ長野市がそれを是認してしまったのか。それらが分からないまま変更契約を認めることには、抵抗がある。他の委員からも疑問や不安が相次いだ。一方で、「学校の耐震化を遅らせてはならない」、「30年も前のことだから」との論調もあり、結局、変更契約については承認することになる。そのうえで、当時の完了検査の状況については、改めて調査のうえ、委員会へ報告するよう求めることとなった。9月19日のことだ。

    翌々日、当初予定されていなかった経済文教委員会が招集され、教育委員会等から説明を受ける。この工事を現に施工している業者は高木建設(株)。平成56年度完了とされた不適切な工事を施行した主な業者は、山口・高木建設共同企業体。両方に高木建設(株)が関与している(山口組は、その後建設事業から撤退)。つまり自らの不適切な工事を手直しするのに必要だから、余計に金を積んでくれと教育委員会に申し出たところ、教育委員会はよく調べもせずに、業者の言いなりになっていたということになる。
    つまるところ、市民の批判に十分に耐える調査や論理がないという事実が、委員会採決の後になってから明らかになってしまったのだ。「改革ながの」だけが、本会議で手を挙げて賛成できなかったのは、このような経緯があったからなのである。

    以下は、委員に配布された資料。
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    「現在ほど正確に管理できなかった」、「完成時の見栄えに配慮して」等、業者寄りの記述が目立つ。
    「で、良好に完了しているのか、していないのか、どちらなのか」
    と、思わず小泉から質問。もちろん、良好に完了していれば、30年後に手直し工事が必要なわけはないのだが、明快な解答はない。竣工検査の書類が廃棄されているというのが、その理由だ。それはおかしい、竣工関係書類が永年保存であるなら、そこに竣工検査の資料も含まれるべきでないかと、小泉から指摘して事務改善を促す。
    教育委員会は、10年経てば時効だから、瑕疵担保責任を問うて賠償を求めることはできないと言う。ならば、完了検査で不適切な施工を見抜いて業者に手直しを命じることなく、時効を成立させてしまった責任をとる覚悟があるということなのか。
    「法律上は業者の責任を問えないにしても、企業としての社会的・道義的責任があるはずではないか。どのような行政指導を行ったのか」
    と小泉。もちろん、そんな指導はできていないのが、最大の問題なのだ。教育委員会は、この件に関する高木建設の見解は、この時にいたってもまだ把握していなかった。
    9月24日、予定外の経済文教委員会が、再び招集される。何枚か文書の写しが配られた。
    高木建設文書
    教育長文書

    高木建設(株)は、「責任を感じ深くお詫び申し上げます」と言いつつ、今では建設事業から撤退した山口組の責任の大きさを印象付けようとしており、あまり印象のよい文書ではない。それはともかく、「当社の社会的、道義的責任を踏まえ当社が施行を致しました同様の建築物については、安全性を確認する為、長野市当局のご指導を頂き調査のうえ必要な対応をいたします」とのことで、この段階になってもなお、この業者自身が、問題をどのように収束させるつもりなのか、考えが不明確。教育長の文書にしても、完了検査がおざなりであった責任に触れず、他人事のようだ。このため、「改革ながの」の松木茂盛委員から事前通告のうえ、本会議の委員長報告に対し質問したが、それでも十分な答弁が得られなかった。ここに至って、改革ながのの各議員は、遺憾ながら変更契約に賛成しかねると判断した。
    本来であれば、子どもたちを守るため、小学校の耐震化事業の優先度は高い。だからと言って、現に施工している業者が、過去の不適正な工事について、きちんと市民に対して社会的・道義的な責任を果たした上での契約変更であると説明できなければ、賛成のしようがない。再びこのようなことがないという保証を、市民と議会はどこに求めればいいのか。それこそが、児童・生徒の安全に関わる問題だ。

    11月1日付けで、「市議会だより」が発行される。「審議結果一覧」には、「工事変更請負契約の締結(長沼小学校校舎耐震補強工事)」の項目があり、「改革ながの」だけが、賛否の欄に「X」がついていることだろう。その「X」ひとつの裏にも、ぎりぎりまで調査を尽くし市の姿勢を正そうとした改革ながのの活動があると、皆様に理解していただけたなら、幸甚である。

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